コラム
2017年2月1日
女性の動きやすさを重視された女袴
一生に一度の卒業式、新たな門出にふさわしい晴れ着姿で式に出席をしたいものですよね。
中学校や高校など制服が決められている学校では制服を着用することが多いと思います。短大や専門学校、大学、大学院の卒業式となると、女性の学生は袴を着て卒業式に臨む方が多くなると思います。まだ着物が日常生活の普段着だった時代は、女学生が学校に通うときに、袴を着ていました。女性への教育が一般的になるに連れて、学ぶ教科も増えていきました。体育もその一つです。現在は、体操着やジャージなど、軽くて動きやすく、足を大きく動かしても大丈夫!というものがたくさんあります。着物は、タイトなロングの巻きスカートのような形状をしています。そのため、走ったり、体操をしたりするのには不便ですし、裾がはだけてしまわないように気を付けなければなりません。これでは、体育やスポーツで全力を出したり、楽しんで動き回ることはなかなか難しいと想像できますね。そこで動きやすく、足もさばきやすい袴が着用されるようになったという話もあるようです。
今では、日常の学生服としては使われなくなりましたが、卒業式には昔の名残でしょうか、袴がフォーマルな装いとして着られています。無事に学問を修めて卒業できるめでたい式には、昔の女学生にも思いをはせながら、ぜひとも袴で出席したいものですね。